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為替 構造的な円安は2026年も続く 積極財政の代償で利払費急増に直面
まだ最弱クラスにある円

チーフ・ストラテジスト
佐々木 融氏
2025年のドル円相場は年初は157円台で始まった。トランプ関税への懸念に伴うドル売りと、日銀の利上げ期待による円買いが重なり、同年4月には140円割れの水準まで下落した。しかしその後、ドル買い戻しと「高市トレード」による円安の進行によってドル円相場は反発し、156円台で2026年を迎えた。年間で見れば、ドル円相場はわずかながら5年ぶりに下落したことになる。
ただし、この数字だけで「円安が止まった」と判断するのは早計だ。2025年、実は円は主要10通貨の中で2番目に弱い通貨であった。ドルが最弱通貨となったことで、ドル・円相場だけ見ると円安が止まったように見えるが、ユーロ円相場やスイス円相場は史上最高値を更新し、豪ドル円相場、人民元円相場も約30年ぶりの円安水準を記録した。この結果、円の名目実効レートはドル円相場が161円台まで上昇した2024年7月の水準を既に下回っている。2025年中、日銀以外の主要中銀は利下げに転じる中で日銀だけが利上げを行ったにもかかわらず、円の弱さは解消されなかった。つまり、構造的な円の脆弱性は2025年も続いていたのだ。
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