エリック・クラフェイン
メットライフ生命保険
代表執行役 会長 社長 最高経営責任者
エリック・クラフェイン

日本の高齢化率は2025年には30%程度にまで上昇すると予測されている。平均寿命は男女ともすでに80歳を超えている。それに伴い高まっていくのが長寿化に伴うリスクだ。つまり、健やかに長く生き抜くためには、日々の備えが重要となってくる。

2019年、当社が全国47都道府県の20~79歳までの男女1万4100人を対象に実施した「老後」に関する調査では、回答者の8割以上が老後に対する不安を感じていた。そして、年代別でみると不安度は40代が最も高く、平均寿命と健康寿命の差や、自分の老後のみならず両親の介護などからも、長生きによる「お金」と「健康」への備えに不安を感じている。だからこそ、老後には資産と健康の両面の備えが必要だ。

こうした状況を踏まえて、当社では、「老後を変える」というテーマのもと、誰もが明るく豊かな老後を思い描き、充実した毎日を過ごすことを目指した、さまざまな取り組みを行っている。老後に備える保険商品や付帯サービスの提供をはじめ、産官学民が連携し議論を重ねる場づくりなど多岐にわたる。

保険商品においては、2020年2月に、長生きする楽しみと介護などの不安に備えて、豊かな老後をかなえるための米ドル建一時払終身保険「ウェルスデザイン」の販売を開始した。商品付帯サービスでは、介護の相談デスクや認知症に関する相談や専門機関の情報提供も強化した。

メットライフは設立から150年以上、日本では45年以上にわたりお客さまへ信頼と安心を提供している。今後もお客さまに寄り添いともに歩んでゆくためにも、時代の変化に対応しながら、日々の進化と強固な財務基盤の維持していく。

これを可能とするために、先般、新経営戦略Next Horizon Japan(5カ年戦略)を始動した。資本やリソースを最も価値を生み出せる分野に投資するとともに、この戦略を通じてお客さま本位の活動に注力し、ビジネスをシンプルにすることで業務の効率化や差別化により競争力を高め、常にお客さまに寄り添いながらビジネスを拡大していく。

人生100年時代という世界に類を見ない超高齢社会の課題に応えるため、「老後を変える」取り組みを推進し生命保険会社としての役割をしっかり果たしていきたい。