会員限定
RBCブルーベイ秋季セミナー「グローバル経済と金融市場の展望」 「トランプ・ボラティリティ」は絶好の投資機会
RBCブルーベイ・アセット・マネジメントは2024年11月22日、東京都内で秋季セミナー「グローバル経済と金融市場の展望」を開催した。同社の債券部門最高投資責任者(CIO)であるマーク・ダウディング氏が英国ロンドンから来日。各国の政策当局者などとの面談も基にしながら、独自の洞察を示した。発言のポイントを紹介する。
AI投資が米国経済けん引
まず米国経済の現状について。米国の預金金利と10年債利回りで見たイールドカーブは逆イールド状態になっており、こうした状態は過去、リセッションが差し迫っている前兆とされてきた。しかし現在、米国経済は引き続き健全さを維持している。
それはなぜか。一部のハイテク企業によるAI(人工知能)投資は伸び続けており、これが米国の経済成長を下支えしている。この関連支出は今後も加速する。また、パンデミック以降に成長を押し上げてきた寛大な財政政策が今後もプラスに働く。一方、米国の住宅ローンは金利固定型が多く、これまでの金融引き締めが家計に及ぼす影響は限定的だったとみている。
さらに労働市場も移民の流入により拡大し、失業保険申請件数は比較的低位で推移している。PCE(個人消費支出)コアインフレ率は足元で2.7%近辺にとどまっているものの、ピークから大幅に低下しており、FRB(米連邦準備制度理事会)がソフト・ランディングを達成したことに議論の余地はない。
トランプ政策はインフレ圧力
この記事は会員限定です。
会員登録後、ログインすると続きをご覧いただけます。新規会員登録は画面下の登録フォームに必要事項をご記入のうえ、登録してください。