世界の外国為替市場では、電子取引の重要性が増している。2011年ユーロマネーFX調査では、上位3行による外国為替市場の独占が第2集団の追随によって脅かされていることが明らかになった。競争は自社開発の取引プラットフォームに顧客を誘い入れる場面に限らない。顧客の要求が多岐にわたるなかで、マルチディーラー型プラットフォームが台頭しつつある。(トム・オズボーン)
ユーロマネー英語版2011年5月号より抄訳
トップ集団を脅かす第2集団のシェア伸びる
ドイツ銀行は、グローバル市場シェアに基づくFX総合ランキングで7年連続首位を達成した。2位はバークレイズ・キャピタル(2010年3位)、3位はUBS(同2位)だった。先頭集団の3行とシティグループ、JPモルガン、HSBCからなる第2集団の差は縮小傾向にある。
以前は一部の上位行だけが市場シェアを伸ばす傾向にあったが、その流れは2010年から変わり始め、4~6位の第2集団のシェアは2011年も伸びた。上位3行の2011年のグローバル市場シェアは36.98%で、前年の40.44%を下回った。第2集団のシェアは前年の20.55%から21.57%へと増えた。
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