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来週を考える|The Week Ahead 繰り返し頭をもたげるインフレ2024年4月12日(金)配信号
3月のグローバルなマクロ指標は、弊社独自のマクロ・グロース指数 に基づくと、幅広い地域で4カ月連続上昇しました。先進国の景気拡大をけん引したのは主に、ユーロ圏における力強い回復と米国の経済指標の緩やかな改善でした。新興市場の経済指標も改善し、中国のマクロ指標は7カ月連続で上昇、ブラジルも好調な上昇基調を示しています。サービスセクターは引き続き、最も重要な成長エンジンとなりました。同時に、製造業が底打ちしつつあることを示す兆候も増えています。
世界的な景況感は、2カ月連続で上昇した後に若干低下したものの、消費者マインドは改善を続けました(まだ低い水準からとはいえ)。全体的に、マクロの景況感と先行指標から判断すると、今年上半期の国内総生産(GDP)成長率はおよそ2.5%となると予想され、下半期には3%を超える可能性もありそうです。言い換えると、GDP成長率は、上半期は潜在成長率に近くなり、後半は潜在成長率を上回る可能性が高いということです。
成長と景況感に関する心強い指標とは対照的に、インフレ統計は6カ月ぶりに悪化しました。同時に、米国の労働市場は依然として堅調で、失業率はさらに低下し、週労働時間は増えています。なお、推計によれば、毎日およそ1万人の非正規移民が米国に到着しています。彼らが労働市場に参入することで、賃金と物価のスパイラル的上昇が減速しています。
今週のチャート
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