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2024年の米小型株は、ボラティリティーの「平均回帰」にリターンの芽を期待
Russell2000は反発の機会をうかがっている?
2023年のボラティリティーは、周期的な要因によって歪められたと思われるバリュエーションで、根本的には堅調な米国企業を買収する機会をもたらした。
債券先物市場の期待通り、特に経済活動の減速とインフレの鈍化によってFRB(米連邦準備理事会)の政策金利引き下げが促された場合に、これらの行動が2024年にリターンをもたらす可能性があると考えられる理由がある(※1)。
より緩和的な金融情勢は投資家のリスク選好を高め、小規模企業に経営と財務の両面でより高い柔軟性をもたらし、巨額のドライパウダーの投入に積極的なプライベート・エクイティ・スポンサーによるM&A(吸収・合併)活動を刺激する可能性がある。
ここで、景気循環の潜在的な転換点を予測することを目的とした経済・市場変数の総合指数である「米カンファレンスボード景気先行指標(LEI)」に注目したい。絶対に間違いがないとはいえないが、LEIの底(ボトム)は、歴史的に見れば大型株よりも小型株のパフォーマンスに対して良い兆候を示してきた(※2)。
最近のLEIデータは、長期的に続いてきた下落の後に底を打つ可能性を示唆しており(※3)、これは、インフレに対応した一部のデータの影響を少なからず受けていることによるものだ。
2023年12月のヘッドライン消費者支出価格指数とコア消費者支出価格指数の対前年増加率は、それぞれ2.6%と2.9%であり、2021年初頭の水準にまで低下した。(※4)しかし、多種多様な雇用データは見通しの不透明感さをうかがわせている(※5)。
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