知りたい!隣の企業年金【先輩に聞く】第2回 「攻守」代え、顧客開拓のサポートを続ける72歳〜基金で先進的運用、運用会社に移り「よろず相談」
「知りたい!隣の企業年金」特別編の【先輩に聞く】。今年1月にお届けした第1回(アステラス企業年金基金・元常務理事の田島一郎さん)に続く今回は、富士通企業年金基金の元常務理事で現在、米系の運用会社ニューバーガー・バーマンでエグゼクティブアドバイザーを務める田中敬久(たなか・たかひさ)さんを訪ねました。
営業担当者を支援し、大学契約数を増やす
富士通企業年金基金から直接、ニューバーガー・バーマン(以下、NB)に移られたのですか。
田中 そうです。2012年4月20日の金曜日まで基金で働いて、翌週月曜の23日からNBです。早いもので11年が過ぎました。
超スピーディーな転身ぶりですね。今のお仕事の内容を教えてください。
田中 年金資産運用の顧問ということで入社したわけですが、今は社内で最も企業年金に詳しいということで「よろず相談所」になっていますね。企業年金の制度などについても問い合わせや相談を受けています。
仕事のメインは営業担当者に同行しての企業年金や大学回りです。企業年金は、前職で築いた人脈を活かし、営業を支援しています。一方、大学は前職の人脈を利用することはできませんが、経験に基づいたアドバイスを提供し、顧客獲得への支援に尽力してきました。その甲斐もあってか、取引のなかった大学との契約数が現在では10近くにまで増えました。
田中さんは、今でも企業年金基金の運用執行理事や大学の基金運用担当者などと勉強会を続けておられると聞きました。
田中 勉強会は私がまだ富士通基金にいたころからで、今年で15年になります。私の仕事はネットワークが全てとも言えます。私が入社したときのNBの企業年金は約60基金、それが今は倍以上のお客様とお付き合いいただける規模になりました。また、11年前の日本のお客様からの預かり資産は約4000億円でしたが、現在は約9兆円超(※)と大きく伸びています。優秀な社員の努力の賜物ですが、多少はお役に立てたのではと思っています。
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