ロべコ サステナブル投資は「幻滅期」を越え、再び関心が上向く兆し気候変動をめぐる投資家の認識や行動を調べる「世界気候投資調査」
サステナブル投資を強みの1つと位置づける資産運用会社ロベコは、世界の投資家を対象に、気候変動をめぐる認識や行動の変化を継続的に調べる「Global Climate Investing Survey(世界気候投資調査)」を毎年実施している。同社が2026年8月21日に都内で開催した最新調査に関するメディア向け説明会の内容を基に、サステナブル投資を取り巻く足元の変化と、投資家が今後注目すべきポイントについて紹介する。
ポートフォリオ上の脱炭素化と実体経済の温室効果ガス排出削減は必ずしも一致しない
6回目となる2026年度版の「Global Climate Investing Survey」は、世界の投資家300社を対象とし、地域別ではアジア太平洋、欧州、北米がそれぞれ3分の1を占める。
今回の調査では、気候変動を投資戦略上の重要課題とみなす動きに変化が見られた。投資家の気候変動や自然への関心は2022年をピークに低下してきたが、2026年はその低下が止まり、今後は再び上向く兆しが出ている(図表1)。

「近年のサステナブル投資をめぐる投資家の関心の変化を理解するうえで重要なのは、一度注目度が大幅に低下した『幻滅期』に至った背景を知ることだ」と、同社はサステナブル投資ソートリーダーシップ責任者 兼 気候・生物多様性ストラテジストのルキアン・ペプルンボス氏は強調する。

サステナブル投資ソートリーダーシップ責任者 兼
気候・生物多様性ストラテジスト
ルキアン・ペプルンボス氏
2022年ごろ、ネットゼロ(温室効果ガスの排出量をできる限り削減し、残る排出量を吸収・除去などで差し引いて実質ゼロにすることを目指す動き)への機運が高まり、温室効果ガス(GHG)の排出量が多い企業を投資対象から外すことで、ポートフォリオ全体の炭素排出量を減らす取り組みが広がった。一方、実際の投資成果との間にはギャップも生じたと言う。
「投資先を入れ替えてポートフォリオ上の排出量を減らしても、それだけで実体経済におけるGHGの排出削減につながるとは限らない」とペプルンボス氏は指摘する。当時は同社でも、ポートフォリオ上の炭素排出量は約50%削減させたものの、投資先企業の実際の排出量は増加していた例があった。また、脱炭素化を優先して投資対象を絞り込むことで、運用パフォーマンスが悪化するケースも一部の投資家に見受けられたという。こうした経験が、投資家のサステナブル投資への期待を後退させた。
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