知りたい!隣の企業年金・第42回 第一三共グループ企業年金基金——「出社ゼロでも業務可能」目指す〜「コロナ」教訓、不測の事態へ体制強化続く
製薬大手の第一三共グループ企業年金基金を訪ねました。第一三共は、新型コロナウイルス感染の当初から感染予防対策を徹底。企業年金基金の小澤政博常務理事は当時、母体人事部の推進責任者として対策の前面に立っていました。その経験から、基金の事務局スタッフが「出社ゼロ」でも業務を続けられる体制づくりを進めています。「年金は老後生活の重要な支え。給付業務は一刻も停滞させられません」と強調されていたのが印象に残りました。

第一三共グループ企業年金基金の概要
- 所在地/東京都中央区日本橋本町3丁目
- 発足年月/2007年4月
- 加入者/約8200人 受給者/約3400人(待期者を含む)
- 予定利率/3.0%
(いずれも2025年3月末現在)
関東系の大手製薬2社が統合
企業年金の話を伺う前提として、母体企業の成り立ちから教えてください。
小澤 第一製薬株式会社と三共株式会社といういわゆる「関東系」の製薬2社が2005年に経営統合して、第一三共株式会社が設立されました。約2年間の統合作業を経て2007年から新会社として事業を開始。現在グローバルで約2万人、うち日本国内で約1万人が働いています。
大手製薬メーカーに「関東系」と「関西系」があるのですか。
小澤 私が入社した頃は、関東系は西洋薬の輸入・販売、国産化といった創薬が祖業で、関西系は和漢薬などの薬問屋がルーツの場合が多いと教わりました。しかしいずれも100年以上も前の話で、現在ではそういった傾向の違いは全くありません。
既に十分規模の大きかった2社がなぜ合併したのでしょう。
小澤 国内では大手ですが、グローバルで見ると規模や資金面でトップクラスから大きく引き離されており、このままだと競争についていけないという危機意識が大きかったのだと思います。幸い第一は感染症に強く、三共は循環器系でのシェアが大きいという補完性があったので、経営統合によるシナジー効果も期待できました。
新旧7つの企業年金を運営
母体の経営統合は経済合理性の観点からも「なるほど」ですが、ここからが本題。当然それぞれに企業年金がありますよね。こちらは「はい合併よろしく」というわけにはいかないのでは。
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