会員限定
REIT 投資家の関心は依然停滞。より積極的な自社株買いが必要
歴史的な割安水準も需要は低迷
2024年3月の日銀によるマイナス金利解除決定によって、悪材料出尽くし感から5月上旬まで一時的に反発し、東証REIT指数は1800ポイント台まで持ち直した。しかしながら、マイナス金利解除後に長期金利の上昇が続いたことなどを受けて、ゴールデンウィーク以降は再び調整圧力が強まり、東証REIT指数はマイナス金利解除前の水準である1700ポイント台前半まで押し戻された。
2023年以降は株式が反発に転じる一方で、REIT(不動産投資信託)は日本における異次元金融緩和の終了と金利上昇が逆風となり低迷が続いている。異次元金融緩和や日銀によるREITの買い入れといった強力な政策サポートが呼び水となり、幅広い投資家層からREITへの投資需要が喚起されてきたが、それが一転して投資家の関心低下や投資需要の減少が続いていることが現在のREITの低迷の根本的な原因と考えられる。
バリュエーションの面では2020、2022年末のYCC(イールドカーブコントロール)修正以降、約1年半にわたってREITはNAV(純資産価値)を下回っている。NAVに対するディスカウントは徐々に拡大しており、足元では15%程度のディスカウントにある。
この記事は会員限定です。
会員登録後、ログインすると続きをご覧いただけます。新規会員登録は画面下の登録フォームに必要事項をご記入のうえ、登録してください。