マルチバンクFXストリーミングサービスを手掛けるFXスポットストリーム(FSS)が提供しているAPI(顧客がプログラムにより電子取引プラットフォームに直接注文する方式)を介したFXアルゴリズムストラテジー「FSS Algo」とFXアロケーションサービスの注目度が高まっている。サービスの概要について、CTO(最高技術責任者)のトム・サンピエトロ氏に聞いた。

トム・サンピエトロ氏
FXスポットストリーム
CTO
トム・サンピエトロ氏

FXスポットストリームは、金融市場のリクイディティ(流動性)を提供する専門会社として2011年12月にニューヨークで誕生した。FXのスポット、フォワード、スワップ、NDF/NDS(通貨先物)、および貴金属のスポットとスワップなどを提供している。

「FSSは14の世界的な主要金融機関のアルゴ機能をサポートしています。FSS Algoは、FIXプロトコルを介して14のリクイディティを提供する金融機関のアルゴスイートにAPIによるアクセスを提供します。これはFSS独自のもので、14のプロバイダーが提供するアルゴ機能をサポートしています。プロバイダー間で共通の機能は、メッセージングにより標準化されているとともに、プロバイダーが提供する独自のオプションにもユーザーがアクセスできるようになっています。これにより、クライアントは、FSSへの単一のネットワーク接続とメッセージセットにより、最少の労力でこれらすべてのアルゴ機能にアクセスでき、各プロバイダーがサポートするカスタムオプションまたは独自のオプションもあますことなく利用することが可能です」(サンピエトロ氏)

顧客は複数のアルゴリズムプロバイダーとの統合にかかる作業を簡素化し、これにかかる時間を劇的に削減できるという。

「FSS APIの利用により、顧客はプロバイダーやアルゴリズムの追加を簡単に行うことができます。メンテナンスとアップグレードの継続的なコストへの懸念も最少化。アロケーションサービスによる複数口座への資金割り当てもサポートされています。 これら機能のご利用は、UI(ユーザーインターフェース)を介する形で2022年の第1四半期に開始される予定です」(サンピエトロ氏)