伝統資産中心のポートフォリオの分散投資として活用が広がるプライベートアセットだが、その導入には特有のハードルがある。オリックス生命保険で資産運用を担当する林智子氏に、プライベートアセット投資の実践および運用体制の構築の要点を聞いた。

プライベート・アセット運用部
インベストメントチーム
マネージング・ディレクター
林 智子氏
2020年に本格導入。運用と両輪になる“基盤づくり”
プライベートアセットへの投資を始めた経緯について伺いたい。
当社は上場株式を持たず、債券中心の運用でAUM(運用資産残高)を拡大してきた。資産の分散・多様化を図り、金利など外部環境変化への耐性を高めるために、プライベートアセットを積極的に組み入れ始めた。
生命保険会社にとって最も重要なのは、保険契約者様との「長いお約束の履行」だ。リターン最大化のみを追うより、過度なリスクを取らず、長期的に安定したリターンを積み上げていくことが、資産運用のゴールである。
当社のプライベートアセット投資については、2019年に構想を練り、翌2020年から本格導入した。私は構想フェーズで入社し、立ち上げメンバーの1人として、運用基盤の構築に携わってきた。
初期の課題は何であったか。
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