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DC運営 基礎の基礎〜新米担当者が「ゼロ」から学ぶ 【第4回】運営管理機関とは何か〜「加入者の利益尊重」が義務。一方、自社優先の側面も
「DC運営 基礎の基礎」第4回は運営管理機関を採り上げます。DCを運営する側にとっては不可欠な存在ですが阿部君、どこまでこの相手のことを知っていますか。DC運営に通暁するコンサルタントの木須貴司さんに、じっくり聞いてください。
運営管理機関に2種類
そもそも運営管理機関とは何ですか。
木須 運営管理機関といっても、実は記録関連運営管理機関と運用関連運営管理機関の2種類あります。それぞれの役割や業務を【図表1】にまとめています。また、運営管理機関の一覧は厚生労働省のホームページから確認できます。
【図表1】運営管理機関の種類と役割・サービス

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「レコードキーパー」と呼ばれる記録関連運営管理機関は、加入者ごとの資産の管理や、運用商品の配分を変更した際の資金移管などを行っています。最終的にDCの資産を受け取る際の給付手続きも、レコードキーパーに対して行います。なおレコードキーパーは、現時点では4社だけです。
一方の運用関連運営管理機関は、運用商品の提供と関連する情報の提供を行っています。主に金融機関などがこのサービスを行なっています。阿部君が日々、接することが多いのはこちらの運用関連運営管理機関でしょう。今後は基本的に「運管=運用関連運用管理機関」とします。
DC加入者へ「忠実義務」と「誠実義務」
運営管理機関は、忠実義務などを負っていると聞きます。しかし私が先日、運営管理機関からの提案を聞いてみると、商品はその運管と同じ金融グループのものばかり。これには違和感を覚えました。
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