野村フィデューシャリー・リサーチ&コンサルティング(NFRC)は、企業年金基金など機関投資家を対象とした資産運用アンケートを2024年度(2025年2月末時点)に実施した。今回J-MONEYが全面的に協力し、その回答内容と分析結果をお伝えする。アンケートを取りまとめたNFRC取締役の八木浩樹さんとフィデューシャリー・マネジメント部シニアコンサルタントの木須貴司さんに、J-MONEY論説委員の阿部圭介がポイントごとに尋ねた。

アンケートへの回答数は140件。その属性は【図表1】の通り。

【図表1】回答者の属性
回答者の属性
注:回答数は140件

木須さん、まずアンケート自体の概要を教えていただけますか。

木須 このアンケートは、当社が10年ほど前から原則的に年2回実施しています。同じ内容を継続的に尋ねているものと、その時々のトピックスに絡む内容とがあります。ちなみに「アセットオーナー・プリンシプルへの対応」は前回、2024年度(2024年9月時点)からの質問です。

個々の内容に入る前に、忙しい読者の方々へ向けてアンケート結果のポイントをお願いします。

木須 今回は以下の4点にまとめました。

【アンケート結果のポイント】
◼️資産運用の課題
最も多く挙げられたのは「為替ヘッジコスト、為替リスク管理」。
また、昨年と比べ「国内のインフレ」が大きく上昇した
◼️アセットオーナー・プリンシプル(AOP)
前回より認知度は上がり、受け入れ表明を前向きに検討するとの答えも増えた
◼️増やしたい資産・減らしたい資産
増やしたいのはオルタナティブ資産。減らしたいのは国内債券やヘッジ外債
◼️株式・債券・オルタナティブへの対応
株式、債券ともパッシブ優位。アクティブは減らしたいとの回答が多い。オルタナティブの中ではインフラ、プライベートデットの人気が高い。マルチアセットは減らしたいとの回答が増えた
資産運用の課題

「国内のインフレ」が急上昇

まず、課題認識の全体像を知りたいです。

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