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「年収の壁」問題を考えてみる
年収の壁問題にどう対応するか。これを選挙にうまく持ち出した国民民主党はその履行に躍起であろうが、それ以外の野党にとっても、過度に国民民主党の成果にされることは潔しとしないであろう。少数与党の自民党にとっては、まさに“成果は野党、財源用意は与党、人気は野党、批判は与党”という構図を突き付けられ、相当重い決断が待つ。
しかし、こうした与野党の攻防とは別に、我々国民は常に冷静でいる必要がある。もちろん時代遅れの制度は打破してもらう必要があるが、かといって、必要な伝統まで打ち壊しては問題だ。何を守り、何を変えるべきか。我々の意見がさらに汲み取られるべきである。
ことの本質は何か。今回は103万の壁について考えてみることにする。
事実確認
「103万円の壁」と俗にいう。配偶者の収入が103万円を超えると納税者本人が配偶者控除を受けられなくなることが壁になっている、というものだ。
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