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アリアンツ・グローバル・インベスターズ ESG投資の主眼は「インパクト」へ。ブレンド・ファイナンスも選択肢に
世界的にESG(環境・社会・企業統治)投資は過去10年間で急速に拡大し、今後も運用額の増加が予想される。ESG投資の現状と展望について、アリアンツ・グローバル・インベスターズ(アリアンツGI)サステナブル&インパクトインベスティング・グローバルヘッドのマット・クリステンセン氏に聞いた(取材は2023年5月25日)。
世界のポートフォリオに占めるESG関連の投資割合は過去10年で2倍に上昇し、一部試算では2025年までにその額は50兆米ドル以上になるとみられる。そうした背景のもと、「ESG投資がどういったものであるか、重要な点は何か、その意義をしっかり意識すること」が重要だとクリステンセン氏は話す。
「例えば、投資パフォーマンスも長期的観点で見ることが大切だ。短期では一時的な要因の影響が大きく、その効果は不透明となるが、長期では、ESG投資が下落耐性を示す指標もあり、最終的には魅力あるリスク調整後リターン創出の一助になる。加えて、フィジカルリスク、気候変動リスク、カーボンリスク、規制リスクなど、多様なリスクの低減が期待され、これが運用の安定性に高い水準で貢献すると言えよう」(クリステンセン氏)。
今後は、よりインパクトを意識する動きが主流になるという。「実際、欧州を始めとした世界各国で、インパクトの計測方法について積極的な議論が交わされている。2030年にはリスク、リターンに、インパクトを加えた3つの観点による投資判断が一般的になるだろう」(クリステンセン氏)。
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