専門性重視

特定の投資戦略に特化したブティックアセットマネジャーやヘッジファンドは常に、競争力を維持するためオペレーションの規模を拡大したり、ニッチ市場を開拓したりしようとしている。しかし、このようなファンドは、その拡張計画を支援する能力がある拡張性の高いシステムを持たないことが多く、技術的な制約やコストの制約が制約要因になっている。そのため、ホスト型ソリューションなどで業務の混乱を最小限に抑えながら成長を支援してくれる技術パートナー1社と深く関わっていくべきである。

展開重視

買収、パートナーシップ、または地域の人材による海外展開を目指すアセットマネジャーやファンドは多くの場合、まったく異なるオペレーティングモデルや、リアルタイムでパフォーマンスを評価する世界的な権限を持たないことに対処しなければならない。海外から監督して地方レベルで投資ポートフォリオを管理しようという熱意があるなら、世界レベルでのデータの透明性ならびに拡張性をより一貫したものにするために、グローバルOMS(取引管理システム)などの統一されたバイサイドプラットフォームを採用するべきである。

フロントオフィスとミドルオフィスの統合重視

多くの地域に拠点を置く企業は、断片化されたシステムに苦戦する可能性が高く、それが意味するものは、規制上の条件を満たし、内部で見識を得ることが、運用コストの上昇につながるということだ。この状況では、投資のプロは投資サイクル全体でデータに対する一貫した所見が必要なため、連携が重要になる。したがって、地元の管轄区域および会計システムに準拠するために十分な柔軟性を備え、グローバルで連携のとれたミドルオフィスに支援される、統一されたグローバルフロントオフィスを含む一元化されたモデルを作成する必要がある。

企業全体の抜本的な改革重視

世界中の大企業の多くは、たいていの場合、複雑な技術システムとビジネス関係を維持している。このような企業は、成長するにつれていくつかの道を経てきた可能性があり、その際に、成長するためのシステム拡張、データの使用率とコストの管理、オペレーションおよびフロントオフィスのプロセスの合理化、健全なガバナンスとパフォーマンス管理の実行、そして適度なワークフロー効率の実現に奮闘してきた。この道で成功しているアセットマネジャーは、地域の微妙な違いをすべて理解するために相当の時間を費やし、大規模な変更を計画して、組織全体における上層および中間層の理解が十分になるよう努めている。この方法は万人向きではないが、それを実行に移した企業の皆様は、将来の成長のために強力な基盤を構築していることを認識した上でそうしている。

Steven Ioannouはブルームバーグのアセット&インベストメントマネジャー(AIM)事業のグローバルマネジャーであり、Philippa ThompsonはAIMのアジア・太平洋マネジャーです。
ブルームバーグAIMは、バイサイドコミュニティ向けのエンタープライズソフトウェアとサービスソリューションを提供します。ブルームバーグプロフェッショナルサービスと統合されたAIMは、取引、リスクおよびポートフォリオ管理、コンプライアンスおよびオペレーションのためのソリューションを提供しています。 Waters Technologyは、2014年にブルームバーグAIMをベストバイサイドオーダー管理システム(OMS)とベストフロントオフィス統合プラットフォームに選定しました。世界の大規模な資産運用会社、ヘッジファンド、保険会社、年金基金、政府機関など、90カ国以上の850社を超える企業、14,000人近くのビジネスプロフェッショナルにより活用されています。
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スティーブン・イオアノウスティーブン・イオアノウ
アセット&インベストメント・マネージャー(AIM) 部門責任者
Bloomberg L.P.

ニューヨークを拠点に、グローバルな製品開発、販売、導入、クライアントサービスを監督しています。近年までは香港を拠点に、アジア太平洋地域での販売、導入、サポートの責任者を担当しました。

2008年にブルームバーグAIMにアカウントマネージャーとして入社。その後、カナダと米国東海岸部の地域責任者になりました。 2012年にはヨーロッパ、中東、アフリカのAIMの責任者としてロンドンに移り、2014年はAIMのアジア責任者、2016年半ばには、グローバルに事業を展開するため、ニューヨークに移りました。ブルームバーグに入社する前はバークレイズ、それ以前は、リーマン・ブラザーズのウェルスマネジメントおよび機関顧客グループ部門のバイスプレジデントを務めました。

ストーニーブルック大学(Stony Brook University、New York)の経済学とジャーナリズムの学士号を取得しています。プライベートパイロットのライセンスを持っていて、ドラゴンボート愛好家です。

フィリッパ・トンプソンフィリッパ・トンプソン
バイサイド・オーダー・マネジメント(AIM)
アジア太平洋地域責任者
Bloomberg L.P.

アジア太平洋地域のブルームバーグのバイサイド・オーダー・マネジメント部門(AIM)を統括しています。香港に拠点を置くトンプソンは、アジア太平洋地域の販売、導入、顧客サービスを統括しています。資産管理業界において最も大規模で複雑とされるいくつかのテクノロジー案件において顧客に助言をしてきた経歴があります。

バイサイドの顧客にとってデータや技術変革の道筋を考察するにあたり参考となるホワイトペーパー「Buyside Journey」の共同著者でもあります。

2008年にブルームバーグに入社。2014年に北欧のバイサイド事業を率いた後、2016年に香港に移りアジア太平洋AIMグループの統括となりました。Leeds大学からフランス語と言語学の学士号を取得しています。