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中国経済の真相

グローバルマーケット統括本部 副会長
チーフクレジットストラテジスト
チーフESGストラテジスト
中空 麻奈
「中国経済は実はもっと悪化しているのではないか」という声をよく聞く。確かに中国では、日本のバブル崩壊後の様子と現在の自国の様子を見較べて、「我々のほうが当時の日本より随分ましだ」という結論を見出して安心しているようにも見える。このような論調が横行するあたりも、中国の経済状況が芳しくない証に見えてしまう。
中国が想定以上に景況感を浮揚させられていないことは確かだが、結論から言えば、まだじり貧の景況感にあり、冴えないだけで、中国が金融市場を震撼させるようなクラッシュを起こすほどではないと考える。もっとも、試行錯誤しつつも改善に向かわない景況感に習近平氏がいら立ちを隠せず、米中関係がより複雑化したり、日本など他の国とのかけ引きにも影響が出てきたりする公算は大きい。本稿では中国経済の状況をどう見ておけば良いか考えることとする。
2025年のGDP成長率にサプライズなし
2025年、中国のGDP(国内総生産)成長率は政府目標や市場コンセンサス予想と同じで、前年比5.0%増となった。ノーサプライズで問題はないのだが、思うより中国経済が冴えなくなっている。同年第4四半期のGDP成長率は前年同期比4.5%増となり、同4.8%増となった第3四半期からは減速した。第4四半期の成長率減速の原因は主に次のような点にある。
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