一見平穏な経済・金融情勢。盤石ではない金融の安定

公益財団法人 国際通貨研究所
主任研究員
武田 紀久子(たけだ・きくこ)
慶應義塾大学卒業、三菱UFJ銀行入社以来、一貫して市場・調査業務に従事。市場企画、外貨ALM、トレーディングなどを経て、2004年為替資金部シニア・アナリスト、2007年ロンドン駐在シニア・カレンシー・エコノミスト。2014年に帰国、円貨資金証券部シニア・アナリストを経て、2015年より国際通貨研究所へ出向中。米国で70年余の歴史をもつConference of Business Economistsメンバーを務める

「一年の計は元旦にあり」とすれば、米国・イラン衝突激化のニュースで幕を開けた2020年は、国際政治の高緊張が続き、それに大きく左右される経済・金融情勢の読みも一層難しくなりそうだ。もっとも、その経済・金融情勢は、政治が大荒れのわりには、趨勢を保っている。米国経済の景気拡大は11年目に突入したがFRB(米連邦準備理事会)の「予防的利下げ」もあって懸念されたほど減速せず、また、株価こそ最高値圏で乱高下しているものの、債券・為替の主要市場では、超低水準の国債利回り・膠着気味の主要3通貨に大きな変わりはない。

つまり、一見する限り「政治が荒れても金融市場はおおむね安定」した状態が続いているわけだが、金融市場の安定は見かけほど盤石ではない可能性がある。特に米国で2019年9月に発生したレポ金利(国債などを担保とする短期資金取引/グラフはSOFR〈担保付翌日物調達金利〉)の急騰劇は、一つの警鐘と言えるかもしれない。

以下で確認する通り、金利急上昇の背景には様々な構造要因が指摘されている。加えて、米固有の金融システム監視体制もあり、そこには、必ずしも一過性の問題として看過できない複雑な米金融事情が浮かび上がる。

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