35年目を迎えた本年度の「東京外国為替市場調査」では、みずほフィナンシャルグループが全体の「総合評価」「金額加算」ランキング、そして個人ランキング(リサーチ)でいずれも1位を獲得し、新王者の誕生を印象づけた。
各国の中央銀行による金融政策変更、そしてトランプ氏・バイデン氏が激突した米国大統領選挙——。様々なイベントで為替市場が揺れ動いた2024年における各金融機関の為替サービスの評価を問うた第35回調査には、計400社・機関から回答をお寄せいただいた。前回から100件近く回答数が増えるなど注目度が高まる中、主役の座に就いたのは、みずほフィナンシャルグループ(以降、みずほFG)であった。
各回答者が1~5位で順位付けして選んだ複数の金融機関を規定ポイントで加算し、計算した「総合評価ランキング」では、みずほFGが三菱UFJフィナンシャル・グループによる20連覇を阻止する形でトップに躍り出た。加えて、回答者による金融機関の順位付けを月間平均取引金額(10億円未満、100億円未満、500億円未満、1000億円未満、1000億円以上の5段階)に応じて配点・計算した「金額加算ランキング」もみずほFGが1位。全体ランキングでのトップ獲得は、みずほFG史上初となる。
事業法人投票 部門の総合評価ランキング(海外系)、そして外国為替証拠金取引会社投票 部門の総合評価ランキングでも昨年からトップが交代している。そんな波乱の中、外国為替証拠金取引会社投票 部門「ECN /マルチバンク」では、FXSpotStreamが同カテゴリ1位の連続記録を9年に延ばした。
全体(事業法人・金融法人・外国為替証拠金取引会社)
順位 | 金融機関名 | スコア | 1位指名回数 | 2024年順位 |
---|---|---|---|---|
1 | みずほフィナンシャルグループ | 767 | 108 | 3 |
2 | 三菱UFJフィナンシャル・グループ | 595 | 52 | 1 |
3 | 三井住友銀行 | 589 | 70 | 4 |
4 | 三井住友信託銀行 | 401 | 53 | 2 |
5 | JPモルガン・チェース銀行 | 138 | 8 | 5 |
6 | シティ | 129 | 6 | 7 |
7 | バークレイズ | 117 | 3 | 6 |
8 | ドイツ銀行グループ | 92 | 4 | 9 |
9 | 野村ホールディングス | 90 | 1 | 11 |
10 | UBS | 78 | 7 | 10 |
11 | HSBC | 70 | 2 | 12 |
12 | BNPパリバ | 55 | 1 | 13 |
13 | バンク・オブ・アメリカ | 48 | 1 | 14 |
14 | クレディ・アグリコル銀行 | 46 | 4 | 8 |
15 | ゴールドマン・サックス | 26 | 1 | 15 |
16 | ブラウン・ブラザーズ・ハリマン(BBH) | 24 | 1 | 16 |
17 | りそな銀行 | 12 | 0 | 19 |
18 | スタンダードチャータード | 11 | 1 | 19 |
順位 | 金融機関名 | スコア | 2024年 順位 |
---|---|---|---|
1 | 三菱UFJフィナンシャル・グループ | 22648 | 1 |
2 | バークレイズ | 18207 | 2 |
3 | ドイツ銀行グループ | 18132 | 3 |
4 | JPモルガン・チェース銀行 | 17049 | 5 |
5 | UBS | 14506 | 4 |
6 | シティ | 12020 | 8 |
7 | 三井住友信託銀行 | 11310 | 6 |
8 | みずほフィナンシャルグループ | 9064 | 7 |
9 | クレディ・アグリコル銀行 | 8305 | 9 |
10 | バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチ | 7069 | 11 |
11 | HSBC | 5948 | 10 |
12 | 三井住友銀行 | 5109 | 14 |
13 | BNPパリバ | 5055 | 13 |
14 | ゴールドマン・サックス | 2847 | 15 |
15 | 野村ホールディングス | 2588 | 12 |
16 | ブラウン・ブラザーズ・ハリマン(BBH) | 2510 | 17 |
17 | ANZ(オーストラリア・ニュージーランド銀行) | 1700 | – |
18 | スタンダードチャータード | 1600 | – |
19 | Natwest(ナショナル・ウエストミンスター銀行) | 1050 | 19 |
20 | OCBC Securities | 1000 | 18 |
調査の概要
●東京外国為替市場の顧客となっている事業法人ならびに金融法人、外国為替証拠金取引会社にアンケートを送付。回答の上、オンライン・FAX・郵送・メールで返信してもらった。
●調査期間:2025年6月5日~6月30日。
●総合評価ランキングのスコアは、各回答者が順位付けして選んだ複数の金融機関を規定ポイントで加算し、計算した。自己申告による月間平均取引金額10億円以上の回答者を抽出して算出を行った。月間平均取引金額10億円未満の回答および金額回答がない場合は、集計に反映しない。
●金額加算ランキングの算出にあたっては、各金融機関が獲得した票数をもとに、回答者からの指名順位(1~5位)と、各回答者が自己申告した月間平均取引金額に応じて配点し、計算した。取引金額は10億円未満、100億円未満、500億円未満、1000億円未満、1000億円以上の5段階。金額回答がない場合は、集計に反映しない。加重平均は行っていない。
●部門別評価ランキングは、各回答者が順位付けして選んだ複数の金融機関を規定ポイントで加算し、計算した。
回答者の内訳
部門別評価の概要
●ベスト オプション バンク:オプション取引提案が優れていると思う金融機関
●ベスト リサーチ バンク:分析・レポートが優れていると思う金融機関
●ベスト エマージングカレンシー バンク:米ドル、欧州通貨以外の通貨サービスが優れていると思う金融機関
●ベスト コンサルティング バンク:商品スキームの提案力が優れていると思う金融機関
●ベスト バックオフィス バンク:ITサービス・問い合わせ態勢などが優れていると思う金融機関
●ベスト 海外ネットワーク バンク:グローバル拠点網が充実していると思う金融機関
●ベスト プラットフォーム バンク〈シングルバンク・GUI〉:電子取引システムが優れていると思う金融機関
●ベスト プラットフォーム バンク〈ECN/マルチバンク〉:電子取引システムが優れていると思う金融機関
※グループ本社の所在地で「国内系」「海外系」に分類
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