やや慎重な選択に見えた7月金融政策決定会合

T&Dアセットマネジメント浪岡氏
T&Dアセットマネジメント チーフ・ストラテジスト兼ファンドマネージャー
浪岡 宏

7月30~31日に行われた日銀の金融政策決定会合の内容は、市場参加者にとって「次第に」驚きを与えるものであった。

結果の公表を控えた31日昼頃には、アクセス集中により、日銀のウェブサイトが見られない状況が一時発生するほど注目度が高かったが、政策金利については、0.25%へ引き上げるという内容であった。市場参加者のコンセンサスが十分には形成されていないなかでの利上げであったが、当初、市場は落ち着いていた。同時に発表された国債買入れの減額が市場の想定よりも大きくはなかったことも影響していると推察された。

国債買入れの減額については、7月9日、10日に開催した「債券市場参加者会合」の参加者からは「日本銀行のバランスシートが異例の規模となっていることも考えると、買入れ額をゼロとすべき」という積極的な意見から、「5兆円程度までの減額をいったん行い、その後は国債需給などの状況をみながら、さらなる減額を検討していくことでよいのではないか」という慎重なものまで幅広い意見がみられた。これらをもとに日銀がどのような内容に落とし込むのか、注目を集めていた。

結果的には、原則として毎四半期4000億円程度ずつ減額するというもので、2026年3月までの買入れ予定額について均すと、毎月4.1兆円程度となる。毎月6兆円の買入れを基準にすると、1.9兆円ほど減額する形になる。市場予想では毎月2兆円から3兆円程度が予想されていた模様であり、これに比べるとやや慎重な選択をしたようにも見える。

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