学校法人・金融法人の担当者必見! 機関投資家ゼロからの資産運用 【もっと知りたい!債券】第9回 為替はリターン源泉か?〜長期ではフラット、短期的には変動要因
【もっと知りたい!債券】シリーズも残すところ後2回となりました。今回のテーマは「為替」。為替の動向は企業業績や個人の消費動向などあらゆる経済的な局面に大きな影響を与えます。では、機関投資家の資産運用にとってはどういう意味合いを持つのか。ラッセル・インベストメントの金武伸治さんに、詳しく説明していただきます。
為替は単なる交換レートか?
株式や債券だと投資や融資のイメージはしやすい。でも為替は明確なイメージを持ちづらいです。
金武 「為替は単なる交換レートであるため、長期的な期待リターンはゼロ」という考え方を聞いたことがありませんか。確かに、株式の配当およびその企業の成長や、債券のクーポンといった収益源泉が、為替には見当たりませんよね。このため、長期的な収益要因(リターン)にはならない一方、短期的な変動要因(リスク)にはなるというのが一般的な整理でしょう。
しかし為替レートは、やみくもに変動しているわけではなく、何らかの理由や背景があります。そのため、その変動の要因を一定程度説明することができれば、為替の動向を他資産との分散など効果的に活用できる可能性があります。
為替レートは「金利」と「購買力」の平価で決定
一般的に、為替レートはどのように決定されるのでしょうか?
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