M&G Investmentsは、英プルーデンシャル生命の運用部門を担ってきた、常に革新性を追求している資産運用会社だ。2023年6月に代表取締役に就任した藤田学氏は日本の機関投資家に対し、「『欧州といえばM&G』といえるほど、豊富なプロダクト・ラインナップを揃えています。米国からの地域分散を検討されるお客様へ多様なソリューションを提供することができます」と強調する。

藤田 学氏
M&G Investments Japan 代表取締役
藤田 学

アセットオーナーの目線も併せ持つユニークな事業構造

FTSE100指数の構成銘柄であるM&G plcは、資産運用部門を担うM&G Investmentsと英国大手保険会社プルーデンシャルが両翼を固めるグローバル金融グループです。このアセットオーナーかつアセットマネージャーという組織体制は、機関投資家の皆様と同じ目線で時流に沿ったニーズや価値観を共有できるユニークな事業構造といえるでしょう。

M&G Investmentsの運用資産残高は約54兆円です(2022年12月末時点)。このうち半分は英プルーデンシャル生命からの預かり資産が占めています。低コストのパッシブファンドの拡大により多くの運用会社が収益圧迫など厳しい状況に直面していますが、プルーデンシャル生命の運用を担うことが安定性の維持に繋がっています。

保険会社の運用を長年手がけてきたため、特に債券やクレジット戦略には自信があります。欧州最大級のクレジットリサーチチームを有し、リスク管理に対する深い専門性と実績を持つ当社の戦略は、長期投資を前提とする日本の機関投資家と親和性が高いと自負しています。

運用以外でも、2025年に新たな資本規制が適用される本邦保険会社のお客様には欧州での規制対応のノウハウや知見もご紹介できるでしょう。グループに保険会社を持ち、保険会社の運用を熟知した当社グループだからこそできる取り組みだと考えます。

当社に入社して最も印象的だったのはプライベートアセットにおけるプロダクト・ラインナップの豊富さです。資産運用残高は2022年12月時点で約14兆円。多くの運用会社はプライベートアセットのケイパビリティ拡大に努めていますが、買収を通じたラインナップの拡充が一般的です。当社では基本的にグループ保険会社を含む顧客ニーズに合わせてインハウスで運用体制を築き上げてきました。1997年にグループ保険会社からの受託でプライベートアセットの運用を始め、現在では欧州を中心とした不動産、インフラ、プライベートクレジット、プライベートデットなど幅広い戦略を提供しています。

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また、最近は国内外の機関投資家から当社の日本株ファンドに対する注目度が高まっています。M&Gが日本株を運用していることを多くのお客様がご存じないのではないかと思いますが、モーニングスター・ダイレクトによると、2023年1月~7月末における資金流入額が大きい日本株ファンドの第3位が『M&Gジャパンファンド』でした。1位と2位はパッシブファンドであり、アクティブファンドの中ではM&Gがトップです。

実際、当戦略のコンポジットは過去3年年率で約11%の超過収益(2023年6月末時点)を獲得しています。運用者はすべて外国人で、最終意思決定者はロンドンに在籍しています。少人数での運用ですが、リサーチ対象のビジネスの根幹について理解度を最大限に高めることに徹底的にフォーカスし、銘柄数が35~50と集中投資ながら緻密に計算されたポートフォリオ構築でトラッキングエラーを抑制します。

また、「柳モデル」で著名な柳良平氏をエンゲージメントに関するアドバイザーとして招聘しています。対話を通じて事業アイデアを提案し、実行をリードする「バリューアップ型エンゲージメント」も、超過収益獲得のドライバーとなっていると考えます。

グループ保険会社との協業によるイノベーション

めまぐるしく変化する市場環境に対応していくため、我々は常に新しい運用戦略を提供していかなくてはなりませんが、トラックレコードのない新しいファンドの立ち上げは容易ではありません。

しかし当社の場合、新ファンドを開発する際は英プルーデンシャル生命がシードマネーを提供することができます。M&Gは欧州初のミューチュアルファンドや英国初のコモディティファンドを組成するなど、昔からイノベーションのDNAを持っていますが、グループ保険会社との協業は、イノベーションと高い専門性を産み出す原動力となります。

新しい戦略の投入という点では、2022年5月にエマージング市場を対象にインパクト投資を行うスイスのレスポンサビリティ・インベストメンツAGが当グループに加わりました。同社は、発展途上国の貧しい人々に小口融資をして経済的自立を促すマイクロファイナンス投資からスタートした会社です。直近では、欧州の公的機関とともに、ブレンデッド・ファイナンス(官民共同ファンド)の立ち上げを予定しています。

公的セクターがアンカーインベスターの役割を務め、保証や損失吸収の仕組みを導入することでリスクを低減し、民間の機関投資家が参入しやすい設計となっており、通常のインパクト投資では達成することが難しいと言われる経済的リターンと社会的リターンを両立するための効率的な構造を有しています。SDGs(持続可能な開発目標)の達成などを目標とする機関投資家の新たな投資先として、有力な候補になると期待しています。

当社の日本オフィスは2016年に開設しました。日本での活動はまだ日が浅いですが、伝統資産もプライベートアセットも長いトラックレコードを有し、欧州を中心に幅広いプロダクトを持っています。海外資産について米国への投資割合が高く、欧州への投資は進んでいない、というのが多くの機関投資家の皆様の現状だと理解しています。

今後米国からの分散投資を検討される際に、「欧州といえばM&G」と想起いただけるよう、まだまだ日本の機関投資家の皆様に知られていない魅力的な運用戦略をお届けし、資産運用のお手伝いをさせていただければと思います。

M&G

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