アムンディ宮塚様宮内様三井住友信託銀行飯島様

日本銀行の金融政策転換を受け、日本国内でも「金利が動く世界」が戻りつつある。円建債券の期待リターン向上が見込める中、ベンチマーク対比での超過収益獲得で実績あるアプローチと注目を集めているのが、アムンディ・ジャパンの『円建債券エンハンスト・アクティブ戦略』だ。同戦略の魅力を、運用会社と企業年金のゲートキーパーの双方から紹介する。

公的年金向け戦略として15年以上の運用実績を誇る

宮塚貴樹氏
宮塚 貴樹
アムンディ・ジャパン
機関投資家ビジネス本部
法人営業部長
ディレクター

日銀が2016年に導入したYCC(イールドカーブ・コントロール)により国内債券市場では金利が押さえつけられていたが、2023年以降の金融政策転換を受け、運用環境が大きく変わりつつある。多くの年金基金では「これからは円建債券の期待リターン向上が見込める」と、ポートフォリオの見直しを進めている。そんな中、「金利が動く世界」にふさわしい運用手法と注目を集めているのが、アムンディ・ジャパンの『円建債券エンハンスト・アクティブ戦略』だ。

「当社では主に公的年金に向けて円建債券アクティブ運用戦略で15年以上にわたり安定した収益を獲得してきた実績がある。2025年4月にローンチした今回の『円建債券エンハンスト・アクティブ戦略』は、この公的年金向け戦略を投資哲学や基本的な運用プロセスは変えることなく、リスク・リターン目線がより企業年金のニーズに合うように文字通りエンハンストしている。元戦略をベースにしたパフォーマンスシミュレーションも良好だ」(アムンディ・ジャパン機関投資家ビジネス本部法人営業部長ディレクターの宮塚貴樹氏)

■運用スタイルの特徴と目標超過リターン
運用スタイルの特徴と目標超過リターン
* 上記はあくまでも目標値であり、この達成を保証するものではありません。
** 資産構成比はイールドカーブ戦略およびクレジット戦略の2つの戦略にそれぞれ関連する資産の構成比を指します。
運用スタイルの特徴と目標超過リターン
*** シミュレーションによるパフォーマンスは、あくまでも理解を深めていただくための参考として例示したものであり、実際のファンドの運用成果ではありません。本数値は”円建債券アクティブ運用”の過去の実績を基にしたシミュレーションであり、将来の運用成果等を示唆または保証するものではありません。

『円建債券エンハンスト・アクティブ戦略』では、2つのユニークなリターンの源泉により「金利が動く世界」で超過収益を積み上げていく。第1の源泉が、国外企業が発行した円建外債に主に投資するクレジット戦略だ。

一般に円建外債は、同じ信用格付けであっても、スプレッドは国内企業が発行した国内事業債より厚い傾向がある。例えば、残存3年以下で格付けがBBBの銘柄同士で比べると、国内事業債が約0.43%にとどまる一方、円建外債は約1.14%と約2.7倍に達する。

■円建外債の厚いスプレッドを活用

円建外債の厚いスプレッドを活用

「この差の要因としては、円建外債市場の規模が小さく流動性が低いこと、さらには国外の発行体のため国内投資家のクレジット分析がカバーしきれない点も考えられる。これに対してアムンディでは、後述のラダーポートフォリオによって低流動性に対応し、クレジット分析については、米国、新興国の3グループで構成するグローバルリサーチ体制を情報収集および銘柄選択の精度向上に活かしている」(アムンディ・ジャパン運用本部債券運用部共同部長シニアヴァイスプレジデントの宮内祐季氏)

宮内 祐季氏
宮内 祐季
アムンディ・ジャパン
運用本部
債券運用部 共同部長
シニア ヴァイス プレジデント

『円建債券エンハンスト・アクティブ戦略』では、クレジット戦略のリターン効率を最大化するため、円建外債を中心に残存3.5年以下の債券に集中投資する。上限は、事業債、円建外債、金融債、ABS(資産担保証券)それぞれのベンチマークウエートの総計のプラス40%だ。

このクレジットの集中リスク対策としては、組入銘柄の償還タイミングを分散させる「ラダーポートフォリオ」(はしご状の満期構成)を採用している。これにより、2015年のチャイナ・ショックや2020年のコロナショックなどスプレッド拡大局面では短期的なマイナスはあるものの、短期のラダーポートフォリオのオーバーウエートによるアロケーション効果は安定して収益を積み上げてきた。また、リサーチ体制を活用した銘柄選択も安定した収益創出に貢献している。

■安定収益に貢献する「ラダー効果」と「銘柄選択効果」

安定収益に貢献する「ラダー効果」と「銘柄選択効果」

「クレジット戦略に基づく残存3.5年以内の短期ラダーポートフォリオによって、定期的な償還による再投資機会を自動的に確保しつつ、流動性リスクの抑制や価格変動リスクの低減が可能になる」(宮内氏)

金利の方向を予測せず定量判断でポートフォリオを構築

そして『円建債券エンハンスト・アクティブ戦略』の第2のリターンの源泉が、高いリスク・リターン効率を追求するイールドカーブ戦略である。

アムンディ・ジャパンでは、各年限の期待リターンをそのデュレーション(金利感応度)で割った「クッション」という指標をひとつの運用判断軸として活用している。「『クッション』はリスク対比でどの年限が割安かを判断するものであり、金利の方向を予測することなく定量的な判断で効率的なポートフォリオ構築ができる」(宮内氏)

足元では、日銀のYCC政策が修正され、長短金利差が実勢に応じて変動するようになったことで、イールドカーブ上の年限ごとの魅力に差が出やすくなっている。YCCの下ではイールドカーブの傾きや動きが抑制されていたため、こうした戦略の収益寄与は限定的であったが、現在では再び有効性が高まっている。

実際の運用においては、3年、5年、7年、10年……40年といった複数の年限についてクッション水準を比較し、相対的に高い水準の年限にはオーバーウェイト、低い年限にはアンダーウェイトといったポジションを取る。この手法により、ポートフォリオ全体のデュレーションを調整しつつ、リスク・リターン効率の高い構成を実現する。

デリバティブを活用してデュレーションリスクを低減

また、『円建債券エンハンスト・アクティブ戦略』のイールドカーブ戦略では、デュレーションリスクより自由度高くコントロールするためにデリバティブを活用する。

仮にある年限の国債をアンダーウェイトしたい場合、その年限の日本国債を原資産とするプットオプション(売る権利)を買い、コールオプション(買う権利)を売る組み合わせをとることで、現物を売却せずとも実質的に同等のポジションを保有することが可能になる。

これにより、あらゆる年限の金利に対するリスク量(金利感応度)をコントロールすることができる。保有銘柄やベンチマークウェイトにとらわれない高い運用自由度を確保しつつ、意図したイールドカーブ戦略をきめ細かくすることが可能だ。「デリバティブの活用は、収益機会を追求しつつも、あくまでイールドカーブにおける各年限のリスク量調整手段として位置付けている。そのためレバレッジはかけない」(宮塚氏)。

■デリバティブを活用した金利リスクコントロール
デリバティブを活用した金利リスクコントロール
※クリックすると拡大します

なお、こうしたデリバティブ取引を用いる際もリスク管理を徹底しており、証拠金やプレミアム支払いの影響を考慮し、必要に応じて適切な現金比率を維持している。『円建債券エンハンスト・アクティブ戦略』全体としてはレバレッジをかけてリスク資産を膨らませる運用ではなく、あくまで配分調整のためのツールとして位置付けており、目標超過リターンのプラス1.00%を目指し、リスク量の膨張を招かないようコントロールする。

アムンディ・グループはパリに本拠を構える欧州系の資産運用会社だが、日本では1971年11月に設立された山一投資カウンセリングを源流とし、前身会社を含めると50年以上にわたり日本でビジネスを展開している。日本の年金基金のニーズも熟知しており、最新の法制度やトレンドに適した商品設計には定評がある。不確定性が高まる昨今の市場において、公的年金向けの運用戦略として15年以上の実績を持つ再現性のあるソリューションこそ、いま変化の只中にある日本の企業年金に求められている選択肢といえるだろう。

ゲートキーパーから見た『円建債券エンハンスト・アクティブ戦略』の魅力

円債枠の期待リターン向上や円債回帰の選択肢として有効

企業年金の運用現場では、国内の金利環境の変化を背景に、円債またはヘッ
ジ外債の投資枠の中身を見直す動きが高まっている。ゲートキーパーとして多くの企業年金をサポートする三井住友信託銀行 年金運用部 ポートフォリオマネージャー第4チーム長 兼 コンサルチーム長の飯島諭氏に、『円建債券エンハンスト・アクティブ戦略』に注目するポイントを語っていただいた。

収益機会が拡がる中でアクティブ回帰へ

飯島 諭氏
飯島 諭
三井住友信託銀行
年金運用部
ポートフォリオマネージャー第4チーム長 兼 コンサルチーム長

企業年金の運用においては、国内の長期にわたる低金利環境を受けて利回りを追求する観点からヘッジ外債への拡張などが進んできた。しかし、日本銀行のYCC政策の解除や利上げを受けて、足元で国内10年金利は、数十年ぶりの水準である1.5%前後の範囲へ戻ってきた。一方で、トランプ政権による関税政策などにより、インフレ再燃といった不確実性が燻る。

こうした中で、海外金利動向の不透明感やヘッジコストの高止まりを意識する場合には、利回り妙味の改善した円債回帰が選択肢となり得る。中でも市場環境の変化に伴いアクティブ運用による収益機会が拡大しており、アクティブ回帰にも期待が高まっている。『円建債券エンハンスト・アクティブ戦略』は、円債枠の期待収益の引き上げに対応するソリューションと期待している。

企業年金向けのパッケージ商品に採用

本戦略の大きな特長は、今後の金利の方向性が見通しづらい中で、金利の方向性を予想しないアクティブ戦略という点にある。金利が上がるか下がるかをジャッジメンタルに予測するのではなく、各年限間の割高・割安分析を基に金利戦略におけるポジション構築を行う。

もう1つのエンジンであるクレジット戦略については、アムンディ社のグローバルなリサーチ力を活かした円建外債などの短期ラダーポートフォリオ(原則、持ち切り)によって、コツコツとインカムを獲得していくユニークさを併せ持つ。

円建外債は、海外発行体の厚いスプレッドの享受が期待できる一方、市場規模は社債対比で小さい課題がある。短期ラダーポートフォリオとすることで、毎年3分の1程度が償還となるためキャッシュ創出力も高い。このように流動性の課題をクリアしながらも、短期ゾーンであるが故にスプレッド拡大時の下ぶれ耐性も期待されるため、理に適った対応と考えている。

金利ある世界へ回帰したことで、国内金利も動くようになった。金利戦略では、イールドカーブの年限間の魅力度の変化を捉えていくが、これは金利ある世界へ回帰したからこそ拡がる収益機会である。こうした局面だからこそ、なぜ今この戦略が魅力的なのか、納得感を持って受け入れやすいと見ている。

このような期待から、弊社のパッケージ型のバランス運用の1つで、国内債券スタイルミックスのパーツとして2025年4月より組み入れを開始した。市場の方向性を予想しないアクティブ戦略は、足元の環境にもマッチすると考えており、円債枠自体の期待リターンを引き上げる観点で、またヘッジコストの高止まりが課題となるヘッジ外債資産の一部を円債回帰する際の検討先として有効だろう。

本資料は、弊社で提供を検討しています運用戦略の紹介および需要調査を目的としてアムンディ・ジャパン株式会社が作成した資料であり、必ずしも提供できるとは限りません。また、特定の金融商品取引の勧誘を目的とするものでもありません。本資料でご紹介するプロダクトは、特定のお客様の特定の投資目的および財務状況または要望を考慮して作成されたものでありません。したがって当該プロダクトのご検討に際しては、お客様ご自身の投資目的および財務状況に照らして、当該プロダクトのリスクおよび妥当性を十分にご考慮ください。本資料でご紹介するプロダクトの価格は上昇することも下落することもあります。したがって受け取り金額が、当初投資された金額を下回ることがあります。本資料中には、特定の資産、市場等に関する予測および将来見通しが含まれていることがありますが、実際に生起する事象はかなり相違することがあります。本資料中のいかなる内容も、将来の投資収益等を示唆または保証するものではありません。本資料は、信頼できると考えられる情報に基づき作成しておりますが、情報の正確性、完全性について保証するものではありません。本資料に記載されている内容は、全て本資料作成日以前のものであり、今後予告なしに変更される可能性があります。弊社は、本資料に含まれる情報から生じるいかなる責務(直接的、間接的を問わず)を負うものではありません。弊社の許可なく、本資料を複製または再配布することはできません。

アムンディ・ジャパン株式会社 機関投資家ビジネス本部

  • E-mail:JP-AMUNDI-BD-MARKETING@amundi.com
  • https://www.amundi.co.jp
  • 〒105-0021 東京都港区東新橋1-9-2 汐留住友ビル14F
  • 登録番号:
    金融商品取引業者登録番号:関東財務局長(金商)第350号
  • 加入協会:
    一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、日本証券業協会、
    一般社団法人第二種金融商品取引業協会