20年以上にわたるトラックレコードと150件を超える取引実績 低い損失率と魅力的な非流動性プレミアム『CAPZAプライベート・デット戦略』
パリが本社で、欧州各地にも拠点を構える欧州プライベートアセット運用会社のCAPZA(キャプザ)は、BNPパリバ・グループの傘下であるアクサ・インベストメント・マネージャーズを親会社に持ち、ミッド・マーケット企業の成長段階に応じたテイラーメードのファイナンシングソリューションを提供している。2004年の設立以来、同社の保守的なプライベート・デット(PD)戦略は、様々なサイクルを乗り越えながら損失率を低く抑えてきた。
一桁後半から二桁前半のグロスリターンを獲得

欧州PD市場のレジリエンス(回復力)が話題だ。
2020年以降、新型コロナウイルス禍やウクライナ危機などを背景に、ダイレクト・レンディング(DL)の市場シェアが急拡大しました。2024年から2025年上半期にかけては、競合するパブリック市場のシンジケート・ローンやハイ・イールドが一部シェアを取り戻しました。
しかし、DLは、大型ユニトランシェ(シニア担保付ローン)案件や確実な執行を求めるスポンサーの需要を背景に回復。PitchBookによると、欧州DLの推定取引額は2025年の年初来で約305.4億ユーロであり、過去最高の年であった2024年同時期(約251.4億ユーロ)と比べて、約21.5%の増加となっています(図表1)。

2024年前後の厳しい環境を経て、欧州PDレンダーのクレジットリスク管理はどのように進化したか。

2023年から2024年にかけての金利上昇局面では、借り手企業の利払い負担が増加したことで、利益から金利をどの程度支払えるかを示す「金利カバレッジ」が圧迫されたり、コベナンツに違反するまでの余裕を示す「コベナントヘッドルーム」が縮小したりと企業の資金繰りは厳しくなりました。そのため、一部のPDレンダーやプライベート・エクイティ(PE)スポンサーらは、案件ごとに柔軟な対応を取りました。
具体的には、PEスポンサーによるエクイティ注入(自己資本の追加投入)で財務基盤を強化する、PIKトグル(利息の現金支払いを後払いに切り替える仕組み)を活用して企業のキャッシュフローを確保する、またコベナンツのリセット(財務制限条項の見直し)を行う──といった手法を用いて、企業価値を保護し、デフォルト・リスクの低減を図るケースが見られました。このように、PDレンダーがPEスポンサーと協力し、規律を保ちながらも、資本構成や契約条件を柔軟に見直していく点も、PD市場ならではの強みです。こうした対応力こそが、PD市場全体の安定性と損失抑制に繋がっているのでしょう。
スプレッドやストラクチャーにはどのような変化が見られるか。
アッパー・ミッド・マーケット(大型中堅企業)は、シンジケート・ローン/ハイ・イールド市場との競争が激化し、スプレッドはやや縮小傾向にあります。欧州のコア・ミッド・マーケット(中堅企業)でもスプレッドの低下が見られましたが、市場利回りは、変わらず一桁後半から二桁前半のグロスリターンを獲得しており、堅実な契約条件やコベナンツも維持されています。
セクター別では、デジタル化の進展や人口動態の変化といった構造的成長要因を持つヘルスケア、テクノロジー、ビジネスサービス分野が、変わらず注目されています。
独自のソーシングが競争優位の根幹
キャプザのPD戦略の特徴は。

キャプザは、20年以上にわたるトラックレコードと150件を超える取引実績を有する欧州ミッド・マーケット領域に特化したPD運用会社です。世界金融危機を乗り越えた経験も持ち、欧州におけるユニトランシェのパイオニアとして知られています。
当社では、ヘルスケア、テクノロジー、ビジネスサービスといったレジリエントなセクターに焦点を当てた上で、独自のソーシングネットワークを活かし、質の高い投資機会を確保しています。例えば、PEスポンサーとのリレーションから直接案件の紹介を受けたり、過去に投資実績のある企業に再投資したりといった案件発掘方法です。さらに、当社PE戦略で投資している企業がほかのPEスポンサーに売却される際、その後の資金調達で当社がPDレンダーとして参画するケースもあります。こうした強みから、厳格なドキュメンテーションを維持しながら、過度な競争によるプライシングの抑制を回避。結果として、損失率を低く抑えながらも、魅力的な非流動性プレミアムの獲得が期待できるのです。
2025年の資金調達環境において、PEスポンサーが最も重視するのは「確実なエグゼキューション(取引執行)」でしょう。キャプザは独自のオリジネーションチャネルと厳密なアンダーライティングプロセスを通じて、迅速性・信頼性・ダウンサイドプロテクションを提供し、PEスポンサーとの長期的な信頼関係を築いてきました。この一貫したアプローチこそが競争優位の根幹と考えます。
昨今のマクロ経済の不確実性の中にあっても、投資先の選定においてレジリエントで強固な資本構造を重視することで、パフォーマンスを損なうことなく変動を乗り越えることを目指しています。
日本の機関投資家にとって、欧州PD市場はどのような魅力があるか?
欧州は銀行主導からノンバンク主導への資金供給構造の転換が進んでおり、PD市場の成長が持続しています(図表2)。政策や規制の動向も、企業の資金調達をプライベート市場へ誘導する方向に働いています。円ベースの投資家にとって、ユーロ建てPDは米国市場とは異なるリスク・リターン特性と業種エクスポージャーを提供するほか、弊社の投資対象が欧州大陸のコア・ミッド・マーケットであることから、ポートフォリオの分散に有効です。

ダイレクト・レンディングのデータは、LCD Newsの対象となる取引に基づく集計
キャプザは2019年設定の「Capza 5 Private Debt」から日本の投資家の皆様へのご案内を開始し、前号の6号ファンドでは日本のお客様からのお預かりが大幅に増加しました。今後も保守的かつ一貫した投資哲学を基盤に、日本の投資家様との長期的な信頼関係をさらに深めていきたいと考えています。
CAPZA(キャプザ)
Atalante SAS 仏金融市場庁(AMF) 登録番号 GP-04000065
所在地:103 rue de Grenelle, 75007 Paris, France
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お問い合わせ:日本機関投資家担当 旦 / edan@capza.co
アクサ・インベストメント・マネージャーズ株式会社
金融商品取引業者 登録番号:関東財務局長(金商) 第16号
加入協会:一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人投資信託協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会、日本証券業協会
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