不確実性時代の運用戦略 『ジャナス・ヘンダーソン・マルチ・ストラテジー』は収益機会への「攻め」とリスクへの「守り」の二刀流ジャナス・ヘンダーソン・インベスターズ
新型コロナウイルス禍でもプラスリターンを創出したことや、仕組みがユニークなヘッジファンド戦略が注目を集める『ジャナス・ヘンダーソン・マルチ・ストラテジー』。まだ日本では広く知られていないその魅力について、ジャナス・ヘンダーソン・インベスターズのリード・ポートフォリオ・マネージャー、デビッド・エルムス氏に話を聞いた。
市場のゆがみを捉える5投資戦略とリスクに備える「プロテクション」
多くの投資家が低調なパフォーマンスに沈んだ2020年3月にプラスリターンを記録したことで、『ジャナス・ヘンダーソン・マルチ・ストラテジー』に注目が集まっています。
エルムス 同戦略は、5つのユニークな投資戦略と、リスクヘッジ機能を果たす「プロテクション」の計6つの投資戦略から構成されています(図表1)。
世界中にコロナショックが広がった2020年3月にマイナスリターンを回避できた背景には、6つの投資戦略の1つ、「プロテクション」が機能したことがあります。この「プロテクション」は、オプションを使ってボラティリティをロングする取引などから構成されます。平時はオプション料を「保険料」として払い続ける必要がありますが、市場にショックがあった際は大きなリターンが期待できます。
実際に当戦略のパフォーマンスへの投資戦略別の寄与度では、コロナショックだけでなく市場が急落した過去のリスク局面でも、ほかの投資戦略のマイナスを打ち消してなお余りある勢いで「プロテクション」がリターンを押し上げました(図表2)。
さらに残りの5つの投資戦略も、その独自性ゆえ、伝統的資産だけでなくほかのヘッジファンド戦略やマルチストラテジー戦略とも低相関になっています。絶対収益型の中でも際立って安定感が強い運用戦略だと言えるでしょう。
リスク耐性が注目されていますが、過去10年間の累積リターンは右肩上がりですね。
エルムス おっしゃる通り、債券並みのリスク水準で年率10%超のリターンを実現してきました(図表2)。「守り」だけでなく、積極的に収益機会を捉える「攻め」の二刀流が重要です。当戦略では「市場のゆがみ」を主な収益機会として注目しています。
例えば2021年は、コロナ禍にありながら企業のファイナンス活動やM&A(合併・買収)が活発でした。そのため、足元ではそうした企業の再編によって生じる価格のゆがみを収益機会とする「イベント・ドリブン」や、IPO(新規株式公開)など証券が大量に売られる際、本来の証券価格との乖離を捉えてリターンにつなげる「プライス・プレッシャー」といった戦略が全体のパフォーマンスに貢献しました。
ワンチーム・ワンポートフォリオで最適なポジション配分を追求
「守り」と「攻め」、二刀流を両立するポイントは?
エルムス 「攻め」については、ゆがみを捉えた後、そのゆがみが生じている理由をきちんと理解し、管理することが肝要です。当戦略には、各投資戦略にそうした背景を熟知したスペシャリストが揃っています。ただし、そうしたスペシャリスト達が各投資戦略をバラバラに運用するのではなく、運用チーム全体ですべての投資戦略を運用・管理する「ワンチーム・ワンポートフォリオ」を敷いていることが重要なポイントなのです。
他社のマルチストラテジー戦略では、投資戦略ごとに独立した運用チームが存在し、マルチストラテジー戦略のポートフォリオ・マネージャーがトップダウン的に各投資戦略へのアロケーションを決定するという運用体制が多く見られます。ただ、各運用チームの報酬は担当する投資戦略のパフォーマンス次第なことも多く、収益機会がない場合でもパフォーマンスを追求し無理にリスクを取りにいくこともあり、全体のリスク・バランスがいびつになることがあります。
当戦略では、運用チームの各メンバーの報酬は、個々の投資戦略ではなくポートフォリオ全体の成果で決定されます。各担当者は、与えられた範囲の中で、市場の収益機会に応じてボトムアップでポジションを構築するのです。収益機会がないときはポジションを取らないことも重要です。リード・ポートフォリオ・マネージャー含め、複数の投資戦略を担当するメンバーもいますので、各投資戦略の収益機会について日々ディスカッションを交わし、常に最適なリスク配分を追求しているのが、当戦略の大きな強みだと考えます。
その上で、リード・ポートフォリオ・マネージャーが全体のリスクポジションを管理し、「プロテクション」でトップダウン的にリスクコントロールを行う。このバランスの取り方が、当戦略の攻防二刀流の秘訣なのです。
ポスト・コロナに向け、今後も多様な不確実性が投資家を待ち構えていると予想されます。
エルムス リスクへの守りを固めつつ、マーケットに中立な形でアップサイドも堅実に狙う『ジャナス・ヘンダーソン・マルチ・ストラテジー』は、特に安定運用志向の機関投資家に、ポートフォリオのリスク・リターンを向上させる債券代替としてお勧めしたいと思っています。
既にオルタナティブ投資を開始している機関投資家にとっても、オルタナティブポートフォリオの分散効果のさらなる向上に寄与できる戦略として魅力的だと考えています。
インフレ、コロナ変異株の出現など、市場の不確実性は依然として高いままですが、さらなる安定運用のための分散投資先として、当戦略に注目していただければ幸いです。
当資料は、ジャナス・ヘンダーソン・インベスターズ・ジャパン株式会社(以下「JHIJ」)により作成されたものです。JHIJは、金融庁の監督の下、関東財務局に投資運用業、投資助言・代理業、および第二種金融商品取引業を行う金融商品取引業者として登録されています。
手数料等について:投資一任契約にかかる報酬額およびその他費用は、お客様に委任された運用資産の額や運用戦略(方針)等によって異なりますので、その合計額を表示することはできません。投資一任契約に基づきJHIJまたはJHIJの関連会社が運用するファンドを組み入れる場合には、ファンドで発生する運用報酬との調整を行う場合があります。また、運用資産において行う有価証券等の取引に伴う売買手数料等はお客様の負担となります。
投資リスクについて:投資一任契約に基づき、主に有価証券への投資を行いますが、当該有価証券の価格の下落により、投資元本を割リ込むおそれがあります。また、外貨建て資産に投資する場合には、為替の変動によっては投資元本を割り込むおそれがあります。したがって、お客様の投資元本は保証されているものではなく、運用の結果生じた利益および損失はすべてお客様に帰属します。上記に記載している手数料等や投資リスクは、一般的な投資一任契約において想定されるものです。手数料等や投資リスクは、個々の投資一任契約により異なりますので、投資一任契約を締結される際には、事前に契約締結前交付書面をよくお読み下さい。