PIMCO 債券発行体との対話の成果を「ESG投資年次レポート」で紹介
資産運用大手のPIMCOは、ESG(環境・社会・企業統治)のトレンド分析や自社の運用業務への応用などをまとめたESG投資年次レポートを発行している。3年目の今回は、2020年に実施した1586社の債券発行体との対話で見えてきたケーススタディや気候変動リスク管理についても詳しく紹介。ESG投資の“今”を把握するのに最適なツールとなっている。
債券発行体18社の課題や取り組みに注目
PIMCOは2018年に初めてESG投資年次レポートを発行し、環境、社会、企業統治の要因をPIMCOの投資プロセスにどのように組み込んでいるかなどについて説明した。当時は債券におけるESG投資についての理解はまだ初期段階といえるものだったが、多くの地域や投資家の間では関心が徐々に高まっていた。
債券発行体は、起債するたびにマーケットに戻り、投資家に対して資金使途について説明する必要がある。PIMCOは、このような株式とは異なる債券ならでは特徴を生かした発行体とのエンゲージメント(対話)を積極的に推進。2020年は、75名超のクレジット・アナリストが債券発行体の1586社とESGに関する課題について対話した。
2021年6月に発行した最新のESG投資年次レポートでは、環境、社会、企業統治の各要因の緊密なエンゲージメントの成果について、18のケーススタディを通じ具体例を紹介している。特にPIMCOが注目したのは、新型コロナウイルスのパンデミックに関連した復元力(レジリエンス)と責任、新型コロナ対策を統括する取締役と経営陣、労働力や事業運営を見直し調整するプロセス、パンデミック関連の打撃を最小化するためのサプライヤー調整などである。
脱炭素社会に向けた投資に関する知見とヒント
ESG投資年次レポートでは、持続可能な世界の実現を目指す様々な業界イニシアチブへのPIMCOの関与と、過去1年間、各イニシアチブの目標達成にPIMCOがどのように貢献したかも詳しく説明している。世界経済を将来的により包摂的で低炭素型に移行させるには、数兆ドルの投資が必要といわれている。これは投資家、とりわけ債券投資家にとって大きな投資機会になるだろう。
PIMCOは独自の投資プロセスを通じて、設立から50年にわたり市場環境の変化に動じることなく、何百万人もの投資家の投資目標の達成に尽力してきた。ESG統合戦略と持続可能なソリューションは、長期的に持続可能な世界経済の成長を支えながら、投資家の投資目標の達成にコミットするうえで不可欠と考える。
PIMCOのESG投資年次レポートには、サステナビリティ・ボンド市場、業界動向、脱炭素社会に向けた投資に関する知見やヒントが詰まっている。日本の年金基金や金融機関など機関投資家のESG投資のトレンド把握および運用戦略策定に最適なツールの一つといえるだろう。
社会的責任投資は、定性的で主観的な性質上、PIMCOが活用する基準や行使する判断が、特定の投資家の見解や価値を反映することを保証するものではありません。責任ある行動についての情報は、自発的な発表や第三者による報告から得たものであり、正確性や完全性を欠いている可能性がありますが、PIMCOはこうした情報に基づいて、企業の責任ある行動へのコミットメントや執行を評価しています。社会的責任の規範は、地域によって異なります。社会的責任投資の投資戦略や手法の成功が保証されているわけではありません。過去の実績は将来の運用成果を保証または示唆するものではありません。
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