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両国の景気後退は2021年以降を予測

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プリンシパル・グローバル・インベスターズ

米・中経済のモメンタムは改善へ
両国の景気後退は2021年以降を予測

2019年12月26日

来日した米運用会社プリンシパル・グローバル・インベスターズでチーフ・グローバル・エコノミストのボブ・バウアー氏に経済見通しを聞いた。(取材日:2019年12月12日)


プリンシパル・グローバル・インベスターズ
エグゼクティブディレクター
チーフ・グローバル・エコノミスト
ボブ・バウアー氏

―――2020年の世界経済の見通しは?

バウアー 世界経済の失速の要因となっていた米国や中国のモメンタムが改善傾向にあり、世界経済は成長の勢いを取り戻しつつある。景気後退があるとすれば、2021年以降になるだろう。

 中国経済は国内の工業生産に回復が見られるなど底入れは鮮明だ。足元、中国政府が進める融資拡大や減税などの景気刺激策は、短期的に経済の安定に寄与することが予想されるが、中長期的には国営企業の抱える過剰債務問題の解消が不可欠だ。

 一方、米国経済は、失業率の低下と賃金上昇が進んでいるほか、家計のバランスシートは改善しており消費のモメンタムは堅調だ。2020年のGDP(国内総生産)成長率は2.5%を見込んでいる。ただし、上場企業だけでなく公的・民間セクターを含む全企業の収益の推移を見ると、ここ数年は横ばいで、企業収益より賃金の伸び率の方が高く利益率が改善していない点には注視すべきだ。

 また、2020年11月には大統領選を控えている。企業に対する優遇措置を拡大してきた共和党と、法人税率の引き上げやGAFA(グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップル)などの巨大IT企業の分割を掲げる民主党の争いは、米国経済の先行きを左右する。

 他方、日本経済は2019年10月の消費税増税が一時的な成長鈍化を招いたが、2020年2月にかけて改善していくと見ている。中国・東南アジアなど、周辺国の経済成長の影響を受けつつ、2020年にはGDP成長率0.5~1.0%を見込んでいる。