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英国と日本のREITに投資妙味あり

ネット独自・先行記事

コーヘン&スティアーズ

他資産との相関性が低い「不動産」
英国と日本のREITに投資妙味あり

2019年06月20日

コーヘン&スティアーズのエグゼクティブ・バイスプレジデントのトーマス N.ボジャリアン氏に、同社のグローバルREIT( 不動産投資信託)市場への取り組みや今後の見通しを聞いた。
(取材日:2019年6月5日)


コーヘン&スティアーズ
エグゼクティブ・バイスプレジデント
トーマス N.ボジャリアン氏

──御社のグローバルREITの戦略は。

トーマス 我々は、国・地域の経済動向を分析する「トップダウン」と、各企業のファンダメンタルズを分析する「ボトムアップ」の両方からアプローチをしている。それによって、各国の経済成長と個別の銘柄評価の相関性が少ない「非効率な銘柄」を発掘する。これは、市場において収益性が実力よりも低く評価されている銘柄のことだ。我々は、あらゆる非効率な銘柄へ積極的に投資している。

──グローバルREIT市場ではどの地域・セクターが期待できるか。

トーマス 地域では英国と日本だ。ブレクジット(英国のEU離脱)や低金利で、一見魅力がないようだが、投資妙味のある非効率な銘柄は少なくない。個別の銘柄では、収益性が実力よりも低く評価され、割安なまま放置されているケースもある。
 セクターでは賃貸住宅とデータセンターだ。近年、世界各国で賃貸住宅の需要が急増中だ。例えば、米国では失業率低下と生産人口の増加に加え、昨今の晩婚化も影響し、住宅に賃貸を選択する割合が高まっている。データセンターは、eコマース拡大などにより、キャッシュフローが年間15 ~20%増加している。物件は世界各国にまたがり、地域の分散効果も期待できる。

──海外の機関投資家は、資産配分の中でグローバルREITをどう位置付けているか。

トーマス 彼らは資産配分のうち、10 ~15%という高い比率でグローバルREITを含む不動産に投資している。現在の不透明な市場環境を鑑み、安定したインカムを求めているためだ。
 REITは国内の不動産物件が収益の90%以上を占める内需型商品といえ、外部環境による影響を受けにくいのが特徴だ。
 また、株などの他資産との相関性も低いため、海外の機関投資家は、リスク分散の一環として、グローバルREITを好んで選択する傾向がうかがえる。