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GPIF理事を招いたシンポジウム開催

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京都大学経営管理大学院

ノーベル経済学賞受賞者や
GPIF理事を招いたシンポジウム開催

2016年11月01日

京都大学経営管理大学院は2016年10月24日、国際金融シンポジウムを開催した。300名を超す聴講者を前に、ノーベル経済学賞受賞者のロバート・マートン氏と、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)理事 兼 CIO(最高投資責任者)の水野弘道氏が講演などを行った。


マートン氏(右から2人目)と水野氏(左端)の対談では、スマートベータに関する両氏の見解などが語られた(左から2人目はシンポジウムの司会兼コーディネーターを務めた京都大学特定教授の加藤康之氏、右端は通訳のディメンショナル・ジャパン・リミテッド代表者兼CEOのジョン・アール・アルカイヤ氏)

 最初に登壇したマートン氏は、金融イノベーションが起きた歴史的背景などを解説。オプションや先物といった金融イノベーションのベースになったのがファイナンシャル・サイエンスであり、かつて京都大学教授などを務めた故伊藤清氏の「伊藤解析」が源流にあると指摘した。

 さらにマートン氏は、リスクマネジメントの「分散投資」「ヘッジ」「保険」の3つの手法のなかで「分散投資が最も効果的」と言及。その根拠として、世界株式で構成されているMSCIワールド・インデックスと、国内株式で構成されているMSCIジャパン・インデックスの期待リターンと実績リターンの3つの指数のシャープ・レシオを比較した結果、広く分散されたMSCIワールド・インデックスのシャープ・レシオが最も高かったことを挙げた。

 続いて壇上に上がった水野氏は、GPIFが推進するスチュワードシップ活動とESG(環境、社会、ガバナンス)の取り組みを紹介した。このうち前者では資本市場の効率性の向上を目指し、カルパース(カリフォルニア州職員年金基金)といった世界の大手年金基金からなる「グローバルアセットオーナーフォーラム」を実施しており、「公的年金基金などとの意見交換の機会を設けている。また、オムロンやエーザイなどの提案で『企業・アセットオーナーフォーラム』を開いて、企業とのコミュニケーションも図っている」と言う。

 GPIFのようなユニバーサル・オーナー(資本市場全体を幅広くカバーする株式所有者)は、経済や社会の持続可能性に影響するESG要因に配慮することが中長期的なリスクの低減やリターンの拡大をにつながる。そこでGPIFではESG指数を公募したところ、「27にもおよぶ指数のアイデアが提案された」(水野氏)と語った。

 シンポジウムの開催に協力したディメンショナル・ジャパン・リミテッドの窪誠一郎氏は、「参加者からは『金融業界を代表する理論家と実務家双方の意見が聞けて有意義だった』などの好意的な感想が多かった。これまでノーベル経済学賞受賞者のマイロン・ショールズ氏などが来日した際にもシンポジウムを開催している。今後も機会があれば同様のイベントを開催したい」と話していた。